花宵道中

花宵道中 著:宮木あや子

江戸末期の吉原という儚く残酷な宿命の中で、自分の道に花を咲かせ散っていった遊女たちの物語。

「濃藍の 天から音もなく雪の舞う 師走の夜、 朝霧の姉女郎が 季節外れの彼岸花のように寝間着を真っ赤に染めて、 死んだ。」

この一文に完全にやられて読み始めました。
一人の女は泡沫の恋に溺れ、後追い自殺をして
一人の女は好いた男と生きていくために足抜けをして
一人の女は足抜けを選ばず、吉原で生きていくと決心をする。

閉ざされた狭い社会の中で、どの生き方が正解かなんて分からないけど、一輪一輪の花が咲き乱れて散っていく様、特に散り際はとても美しく、どこか哀しく見えました。
「誰かに惚れる弱さなど、とっくに捨てた」
この台詞がたまらなくかっこいい。

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